ぎぶいちブログ

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Vol.3 新規事業立ち上げ奮闘記 ~想いなしでは始まらない~

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何かを始める時に所信表明はしてますか?

具体的に何を伝えたらいいんだろう?

メンバーから管理職になった人は誰もが考えたことがあることじゃないでしょうか。

誰かが具体的に教えてくれるわけじゃない。なんとなくどうしたらいいんですかと先輩マネジャーにも聞きづらかったりもする、聞いたとしてもそれが正解かもわからない。

この記事を読めば、何を伝えるべきかの必要な要素を理解できます。あなたの立場や部署に適した所信表明につなげてください。

前の話を読まれてない方はこちら→ 〜組織発足〜

目次

組織発足初日にメンバーに伝えたこと

リーダーたるもの所信表明はとっても大事というのが自分の持論です。
自分の頭の中で描いていることを言語化することで、自身への問いかけにもなり、まずは自分の当事者意識を強化できる。
日本人は言わなくてもわかると考えがちだが、言わないとわからないくらいでいるほうがちょうどいい。
組織としての一貫した判断基準をまずは自分の中に浸透させることがメンバーへの浸透の第一歩!

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1.会社のミッション

「会社のために」という感覚を持って働いてはいないが、会社を通じて何かしらの社会への貢献をしているという感覚は重要と思う。会社のミッションやビジョン、経営理念というもは抽象度がかなり高い内容が多いとは思うが、何のために働いてるのか?という本質的に拠り所となるものと捉え、忘れない努力という観点でも伝えるようにしている。

息子に「パパはどんな仕事してるの?」と聞かれれば、ミッションをなぞって自信満々にかっこよく回答している(笑)

2.上位方針

以前は上位方針をおろそかにしていた自分がいた、正直、上位方針は何だったっけ?となったことはある。
しかし組織を考えると基本はピラミッド構造になっていれば、上位方針で掲げる目的が自部署の手段となるべきである。
自部署の方針を展開するにあたって上位方針をメンバーにも理解させることはわれわれが何をすべきかを一貫した内容で浸透させるために必須。

上位方針を本当に理解できてるのか?何を理解してるのか?に不安があれば上長との対話を通じて、言うまでもなくマネジャーが一番理解してる状態を目指したい。

3.組織の役割

上位方針の抽象度を下げて具体的に自部署の役割として落とし込む。これがとても大事。この作業を通じて上位方針の深い理解にもつながる。
具体化の粒度を間違えてTASKにならない塩梅での構築が大事。
個人的には上位方針が例えば3つあるならば、それぞれを3つに分解するとどうなるかを考えて作っている。

詳細は割愛するが、新規事業開発における重要なプロセスを踏まえて設定をした。

4.メンバーそれぞれの役割

新しい組織・新しい業務という状況から、すべての役割に主査・副査というペア方式で設定をした。
なぜなら、メンバーも新しい業務を学び、力を早期に発揮してもらう必要がある。担当の役割を自身が実行できるようになるだけでなく、学び理解したことを副査に言語化してアウトプットしマネジメントしてもらうことによる能力開発も意図していた。

エクセル表にまとめて役割を提示をしたが、発足初日に作成した役割分担表は発足2か月以内に2回ほど修正することになった点は追加しておく。
新しい組織において朝令暮改はつきものでした。

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5.自分が大事にする行動様式

自分の仕事に対する価値観を5つの項目で伝達した。内容に共感を得たいというのは少なからずあったが、一番の目的はビジネスパーソンとして仕事に対するブレない自分らしい価値観を作ってほしいということを伝えたかった。

知識やスキルは習得の時間に差はあれば身につくものだが、行動様式は意識して繰り返し行動していくことでしか定着しないと考えている。

できるビジネスパーソンは「仕事で何を大事にしてますか?」という質問にさらっと答えてくれる。
仕事で成功し、人生でも成功するための重要な要素だと思う。

1つだけ私の行動様式を紹介すると「すべての人に敬意を払う」です。
マネジャーの私は偉いわけでもなく、組織の目標達成に必要なマネジメントを行い、必要な意思決定をするという役割を任命されただけです。

すべてのメンバーに求められる役割と責任があり、そこにはつまらない仕事はないというのが自分の考え。いかにその役割のなかで価値を創出できるかが重要。

仕事を「志事」に変えれる人が最強。

「偉い」という言葉は使わないようにしてます。

6.この組織で実現したいこと

大きく4つの価値ということで伝えてます。
■社会的価値:われわれが創る新事業によってこんな社会を描きたい
■顧客の価値:〇〇と言えば〇〇と強いブランドのビジネスモデルを作りたい
■組織の価値:会社や関連部門が期待する以上の圧倒的なプロジェクト推進力を発揮したい

■人材の価値:メンバーが自社内で評価されるレベルではなく、どの業界でも通用する新規事業請負人になってもらいたい

ビジョンというか夢というか想い先行での内容になったのは否めないが、夢は描いたものしか叶わないという考えで発信してました。

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7.能力開発について

新規事業開発は事前に調べる限り非常にタフな仕事と理解していた当時、自分なりに組織力を最大化するために必要な能力を提示した。
リーダーシップ、周りを巻き込むネットワークスキル、誰よりも顧客起点で考える思考力、情報収集・分析スキル、プロジェクトマネジメントスキル、トライ&エラーを実行できるレジリエンス

そして、圧倒的熱意!

組織が成功するためにどのような能力がこの組織には必要なのかをしっかりと想定しておくことは、成果を出すマネジメントと能力開発を連動させていく上でとても大切。

もちろん自分が率先してそのスキルを磨くという動機付けも兼ねて。

8.目標設定について

組織が期待される成果のなかにメンバーの目標設定した内容が重なっているのか?が重要である点を伝えている。

これまでの経験から、この期待する成果と貢献領域がずれた内容にて期末のメンバー評価を迎えた結果、評価の合意に難渋した経験があった。
トップダウンだけの目標設定ではなく、ボトムアップからの目標設定も重要と考えているが、原則は組織が期待される成果と重なる貢献領域でメンバーを評価することを理解してもらうことが重要。

極端な例だが、おいしいカレーを作ってほしいと期待されていて、めちゃくちゃおいしいシチューを作ってきても基本は評価はできない。

9.グループの運営方法

マネジャーの仕事は目標達成に必要な業務をマネジメントしていくことに尽きる。
メンバーの進捗マネジメント手法の自身の例は以下の通り
・週1回の1on1ミーティング
・エクセルでの週報記載(現状→問題/課題→挽回策)
・週1回のグループミーティング

ここは組織の規模、業務内容によって最適解は異なると思うが、マネジメントは「仕組み」で行うのが鉄則と考えて設定している。

10.グループのルール

最後に組織として必ず守るべきルールを伝えた。
社会のルールは性悪説に基づいて設定されているケースがほとんどだが、組織のルール設定の目的は「規律のある組織」にすることです。

そのため、能力の差によって守れる守れないとなる内容ではなく、誰でも守れるルール設定を行っています。

例えば以下のような内容です。
始業時〇〇分以内に始業報告のメールをマネジャーに送付する(リモート勤務のため設定してました)
残業申請は当日の〇〇時までに申請する

忘れさえしなければ誰にでも守れるルールです。
もし守れない事例が発生した場合は淡々と守れてない事実を伝え改善要望を伝えます。誰かだけを特別扱いすると組織の規律は乱れます。簡単なルールだからこそ遵守できるよう徹底させます。

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まとめ

まずは新組織発足とういことで、意気込んでいた部分は否めないが自分の想い、やるべきこと、そしてやりたいことを伝えることは重要だと感じてます。
ただ、忘れてはいけないのは「コミュニケーションは受け手が決める」ということです。
伝えて終わりではなく、この内容を浸透させていくのがマネジャーの重要な役割です。ときには内容を修正することま発生もするでしょう。

変えるべきところは速やかに変える、変えるべきでないところは貫くことが大事。
この初日のミーティングで伝えた事例がほかのビジネスパーソンの一助になれば幸いです。

まだ新規事業開発の仕事は始まったばかり・・・これから前途多難な新規事業立ち上げの旅を引き続き綴っていきます。

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