はじめてマネジャーに任命されたとき、何をすればいいのか?という不安や、マネジャーらしく振舞わなければというプレッシャーを感じて悩んでいませんか?
体系立てて「マネジャーとは?」「マネジメントとは?」ということを教えてくれる人が社内にいることは結構稀だと思っています。
実は、最も大事なのはマネジャーとしての基本的な考え方と行動を押さえておくことです。
営業は最初の3年で決まるなどと言われますが、マネジャーも同じです。
最初の3年間でどのような意識でマネジメントを行うかでマネジャーとしての成長スピードも未来も変わります。
だからこそマネジャーは何をすべきなのか、どのように考えて行動していくべきかという土台を新任マネジャーこそ押さえることがとても重要です。
この記事では、新任マネジャーや経験の浅いマネジャーが必ず押さえるべき7つのことを紹介します。
この記事を読めば、マネジャーとしてのマネジメントの基本的な考え方を学び、行動が変わることでチームの一体感、組織力強化、パフォーマンス向上だけでなく、あなたが「できるマネジャー」と言われることになります。
結論、あなたがどこにいってもマネジャーとして成功するためのポータブルスキルを学べ、充実したマネジャーライフをメンバーとともに過ごすことができます。
目次
マネジメントとは
ドラッカーはその著書『マネジメント【エッセンシャル版】 基本と原則』の「まえがき」において、次のように説いています。
組織をして高度の成果をあげさせることが、自由と尊厳を守る唯一の方策である。組織に成果を上げさせるものがマネジメントであり、マネジャーの力である。成果をあげる責任あるマネジメントこそが全体主義に代わるものであり、われわれを全体主義から守る唯一の手立てである。
引用:「マネジメント」-ピーター・F・ドラッカー-
また、著書によると、マネジメントには3つの役割があると書かれてます。
組織が持つ社会的機能をまっとうし、社会に貢献すること
組織に関わる人々が生産的に働き、仕事を通じて自己実現できるようにすること
組織が社会を害さないことで社会的責任を果たすこと
引用:「マネジメント」-ピーター・F・ドラッカー-
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、マネジャーとして最も大事な役割は、組織長として、設定された目標を達成するために組織内の「業務」をマネジメントすることです。
マネジャーの役割には人材育成とかもあるじゃないですか?と言われそうですが
マネジャーにとって人材育成が大事なのは間違いありませんが、常に優先度が高いわけではありません。組織が求められる成果を出すために必要なアクションの中で人材育成の優先度が高ければやると言う考え方が重要です。
目標を達成するための手段として何の優先順位が高いのかを適切に判断できるかどうかもマネジャーの重要な資質です。
リーダーシップとマネジメントの違い
「目的」を理解させ扇動していくのがリーダーシップ。リーダーの考え方の視点は自分が描く未来のイメージである。
目的への到達度を測るための「目標」を管理し遂行させるのがマネジメント。
マネジャーの視点はメンバーひとりひとりであり、メンバーひとりひとりの成功に専念する。
成果を出せる組織を作る!できるマネジャーになるために必要な7つのこと
今回の内容は、係長・課長レベルのマネジメントを前提として記載しています。マネジメントのレイヤーによって押さえるべきポイントの重要度が異なることはご理解いただく読んでいただけると幸いです。
マネジャーは偉くない
あなたはマネジャーなどの肩書きがある人に対して「偉い」と思ったり言ったりしたことはありますか?
マネジャーは偉くもなんともありません。
マネジャーは「役割」です。
任された組織の組織長として目標を達成させる役割を担っています。
だから、あなたが「偉い」なんて考えは1ミリも持たず役割を遂行してください。あなたとメンバーはただ役割が異なるだけです。
組織長として何が求められているかをしっかりと認識する
まずマネジャーは、組織長として何を実現することを期待されてるかをクリアに認識することが大切です。
その目標を計画という形に適切に分解し、メンバーに何を期待してるかを明確に伝えることが重要です。
ビジョンを描く
率いる組織が「どうありたいか?」を描くことが大切です。
よく「あるべき姿」という言い方もあるがMustではなく、どうありたいかの「be」で考えることが必要です。
そして組織のビジョンはメンバーも巻き込んで作るべきだと考えます。
マネジャーのビジョンとメンバー達のビジョンがイコールになるとベストです。
この「ありたい姿」が描けてるからこそ組織を発展させるための課題も見えてきます。
わからないと言わない
マネジャーが「俺もわからないんだよね」はNG。
もちろん、マネジャーにもわからないことは絶対にあります。ない方がおかしいです。
ただし、わからないときは上司に質問をして不明点を解消する責任がある。シンプルですが「わからないことを確認して明らかにする」行動が重要です。
会社から課せられた課題をマネジャー1人で「わからない」という状態で抱え込むことは大きなリスクです。メンバーへさまざまな情報を説明する責任に加えて、上長に質問をして答えを明らかにする責任を意識することで、組織に透明性のあるコミュニケーションを実現できます。
フィードバックの蓄積と最終評価
マネジャーは最終的にメンバーの半期や年間の業績を評価をする立場です。
そのため日々のフィードバックが重要です。ポジティブな内容やネガティブな内容があると思います。タイムリーな小さな成果に対するフィードバック、あるいは改善すべき点があれば行動を変えるようフィードバックする。
悪いパターンが例えば半期毎9月と3月にメンバー評価を行う会社の場合、マネジャーが9月の時点でメンバーに成果を確認してる時点でアウトです。
評価を行うにあたって日々の成果に対するフィードバックを行いながら期末評価を最終的に行うことで、マネジャーとメンバー間でより納得性の高い評価につながります。
ルールを決める
組織の規律を守るためルールを設定する。ただし、守れないようなるーるは設定せず、誰もが意識さえすれば必ず守れるルールを設定する。
例えば
- リモートワークであれば始業時刻の9時になる前に始業開始のメールをマネジャーに送付する
- 残業事前申請は当日の17時までにマネジャーに申請する
など能力がなくてもできるルールを設定し。そのルールは徹底して遵守することで組織としての規律を保つようにする。
メンバーファースト
組織の目標を達成するためには、メンバーとの信頼関係の構築は不可欠です。メンバーへの関心を強くもち、話しやすい雰囲気を作り報告・連絡・相談の質をあげる。
マネジャーはI love meにならず、メンバーを大切にする。
まとめ
1.マネジャーは偉くない
2.組織長として求めらていることを理解する
3.ビジョン「ありたい姿」を描く
4.わからないと言わない
5.フィードバックの蓄積と最終評価
6.ルールを決める
7.メンバーファースト
どのようなスタンスで物事を考え、何が特に重要なのかを押さえてコミュニケーションをとっていくことが大切です。
ぜひStep by Stepで本記事の考え方や行動を実践することで、メンバーから信頼される「できるマネジャー」の道へ進んでいきましょう!
マネジメントを学ぶなら以下の本がおススメです。この本ではマネジメントの原則は何か?という観点で書かれており、マネジメントの土台となる知識を学べる良書です。リーダーとの違いも書かれているのでより理解しやすい内容になってます。